我が家は水害地域です。
ハザードマップの「洪水」で調べると、真っ赤にチェックが入ります。
周辺道路が浸水するのは日常茶飯事。
床下浸水も何度も経験があり、床上浸水までしてしまった事もあります。
そんな私が感じた「床上浸水をする前にしておくべき事」を書いてみたいと思います。
日常的に準備しておく事
避難する場所を把握
基本中の基本ですが、以下の事を事前に把握しておきます。
- 避難する場所
- 避難するまでのルート
- 避難所まで徒歩でかかる時間
うちの近所の場合は、避難所までの道路で北側から行くと道が既に浸水している可能性が高く、高台に出るなら南側のこの道、という風に把握しています。
普段は何気なく通っている道でも、水害時には低い道路が浸水して通れない可能性があるので注意!
食材・避難用品・水害対策グッズを揃えておく
これは誰もが先に思いつく事だと思いますが、食材、避難用品の準備です。
避難用品については最近では必要なものを揃えてバッグになって販売されているものもあるのでそちらを購入するのも手軽で良いと思います。
また、少しでも水害被害を最小限に抑える為の土のうや、災害時の簡易トイレなどの準備も必要。
この事についてはまた別記事で詳しく紹介したいと思います。
物を2階に運びやすいようにまとめておく
そもそも、私達は何度も水害に遭っているので、1階に大きな家具や荷物を置かないようにしています。
家具も最初から捨てても良い安いものを購入したりする人が多いです。
ただ、それでも浸水する度に家具や物を全て買い替えるのはお金もかかるし手間もかかります。
それで可能な限り、日常から消耗品は2階に運びやすいようにケースなどにまとめておき、パッと運べる状態にしておきます。
うちには折りたたみのコンテナがあるのですが、そういう重ねられる容器に入れておくのがおすすめです。
浸水危機を感じ始めたらやる事
高齢者は先に移動してもらう
我が家もすぐ近くに旦那の親が住んでいますが、床上浸水した状態で高齢者が自宅に居続けるのは危険です。
床上浸水すると、まさにそこはアスレチックのような状態。
私も腰近くまで浸水した1階の部屋で、ジャブジャブと不安定な水の中を歩きましたが、どこに何が落ちているか分からないし滑って転んでしまいそう。
水に濡れないように、必死で手を伸ばして物を取ったり、ジャンプして飛び越えてみたり…本当に大変でした。
↑これでもかなり水が引いてきた時に撮影したので、最も高い位置まで浸水した時にはとても1階には下りられませんでした。
こんな状況で高齢者が一緒にいては大変。
我が家の場合は近くに義姉がいるのでそちらに行ってもらいましたが、高齢者だけでもとりあえず先に安全な場所に行くべきです。
自動車や単車を高台に移動させる
自動車や単車は人間よりも先に移動させておきます。
水害に遭っても自動車や単車で移動するのは無理。
その上、床上浸水までいかなくても、床下浸水レベルでも自動車が浸水してしまった…というのを多々見てきました。
自動車が浸水してしまうと、修理に出して中の水を抜き、シートなどを総張替しないと臭くて乗れません。修理したところで後で不具合が出ないとも限らないですし、とにかく車の移動は早めにする必要があります。
というのも、自宅の前の道が浸水しておらず、まだまだ大丈夫だと思っていても、水が流れてきてから浸水するまではあっという間です。
気付いた時には車を高台に移動させる道が浸水してしまっている…という状況になりかねません。
タイヤが浸水し始めた状態で運転をしようとすると、予想以上にハンドルを取られ、最悪の場合は車が浮いてしまうので大変危険です!
電源や配線を切っておく
床上浸水すると電気関係で感電する危険があるので、全ての電源は切っておきます。
電源コンセントは全て抜きます。
ここで注意なのが、ネット回線。
うちの場合、ネット回線は壁から直接配線が繋がっていて、工事をしないと抜けないようになっていました。
そこで強引ですが、抜けない線だけそのまま壁と繋げたまま残しました。
となると、それと繋がる機器も取り外せなったので、そのまま他の機器や配線とまとめて椅子の上に乗せておきました。
このようにネット回線はその場から動かせない場合があるんですよね。
でも浸水後に業者の方に来て頂き修理をしてもらった時、こういう場合はどうすればいいのか聞くと、
「配線をハサミで切ってしまって下さい」
と言われました。
どのみち一度浸水した配線をそのまま使用するのは危険なので工事が必要。
それならハサミでカットしてしまって良いとの事でした。
屋外の下水の蓋に重しを乗せる
屋外の浄化槽や水道メーターなどの蓋に重しを乗せておきます。
道路が浸水すると、それらの蓋がプカプカと浮き、どこかに流れてしまうからです。
重しはブロックやレンガなどで大丈夫。
下水対策
以下は結果的に高い位置まで床上浸水してしまった場合は意味が無いのですが、床下やトイレや浴槽が浸水しない程度の浅い床上浸水の場合は有効なので、とりあえずやっておく事をおすすめします。
浴槽に水を溜める
床上、床下問わず、水害の危険があると感じた場合、浴槽に水を溜めておきます。
「水害の危険があるのにさらに水を溜めるの?」
と、不思議に思う方もいるかもしれませんが、床下が浸水し始めるとボコボコと下水が床上に上がってくる音がし始めます。
床上に下水が上がってこないように浴槽に水を溜め、水圧で蓋をするのです。
トイレを水袋で蓋をする
これも浴槽と同じく、下水が床上に上がってきますので、トイレを水圧で蓋をします。
よく、災害時の対策としてトイレに災害用トイレを設置すると聞きますよね?
ですがこれは水害時には無意味です。
地震や停電のみなら有効ですが、水害では下から水が上がってきますので、以下の図のように水を入れた袋で蓋をします。
スーパーの袋などを二重にし、水を入れて結んだものをトイレの中に入れます。
隙間がないぐらいピッタリ詰める方が効果あります。
まとめ
床上(又は床下)浸水の対策まとめ。
日常的に準備する事
- 避難場所を把握
- 食材・避難用品・水害対策グッズを揃えておく
- 2階建ての場合は1階の物を2階に運びやすくしておく
浸水危機を感じ始めたらする事
- 高齢者は先に安全な場所へ
- 自動車や単車は高台へ移動
- 電源は配線は切る
- 屋外の下水蓋に重しを乗せる
- 下水対策(浴槽・トイレ)
1階建ての方や、明らかに大規模な水害の場合は迷わず逃げる事を最優先するべきですが、今回は逃げる程ではないけど1階の床上が浸水してしまった…という体験を元に感じた必要な事を書いてみました。
災害対策として参考になれば幸いです。